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フランケル分類とは?脊髄損傷の症状をかんたんに説明

フランケル 分類

スポンサーリンク フレンケル体操の検証と発展 フレンケルは、失調症に対する体操を検証・発展させていった。 でもって、これら運動の成果を1889年脊髄癆による下肢の固有感覚障害性協調障害の治療法として報告した。 フレンケル体操のオリジナルでは、120以上の運動項目がある。 ただし、それをすべて実施しなければならないとの報告は報告は皆無である。 フレンケル体操は、障害部位の代償のため感覚系の残存部位の利用、とくに視覚・聴覚・触覚の利用によって運動を随意的にコントロールしようというもので、 本質は注意の集中、正確、反復学習にある。 でもって、フレンケル体操の目的は以下の通り。 フレンケル体操は視覚的代償を利用するため、視覚障害 眼振・複視など)がある場合は活用が困難である また、この体操は実際に行った運動や動作の改善は認めるものの、異なる運動や動作への波及効果(転移)が少なく、改善を目的とした動作をそのつど繰り返す必要がある。 (フレンケル体操は感覚障害性の運動失調のために考案された体操であり)小脳性失調症には効果が低いと言われている( 視覚代償効果の認められない小脳性運動失調に対しては適応に限界があると言われている)。 しかし、難易度の低いものから高いものへ進めていくというフレンケル体操のの原理は、協調運動障害全般の運動療法として広く適応できる(この原理の詳細は後述する)ものである。 またフレンケル体操で学習した動作パターンが改善しても、他のADL動作に転移しにくいという指摘もある。 なので、フレンケル体操で得られる効果・現象を活用して、日常生活活動に直結するような課題動作も頻回に経験させることが重要となる。 以下は『』 より引用 フレンケル体操は視覚のフィードバックと運動学習を基本としている。 もともとは脊髄癆による感覚障害性の運動失調に対して考案されたものである。 脊髄癆による脊髄後索の病変により深部感覚入力が減少し運動が拙劣になることに対して、視覚を用いて代償的にフィードバック能力を高め、協調性を改善しようとする。 運動学習の基本である簡単な課題から複雑な課題への課題の難易度の調整、運動の反復を重視している。 感覚障害性の運動失調のみでなく協調性運動障害全般に対する運動療法として行われているが、練習した課題の協調性は改善するが他の動作への転移に問題があるとされる。 フレンケル体操の実際 フレンケル体操のオリジナルでは120以上の運動項目あるが、その中の一例を紹介してみる。 可能な体操があれば、失調症へのアプローチとして活用してみてほしい。 また、活用する際の難易度調整(フレンケル体操のみならず、失調症に対するアプローチ全般に当てはまる原理)については後述するので、こちらも合わせて観覧してみてほしい。 臥位でのフレンケル体操 臥床(背臥位)でのフレンケル体操の一例は以下などが挙げられる。 踵をマットにつけ、踵を滑らすように一側側下肢を屈伸する。 踵をマットにつけ、膝屈曲位で踵を滑らすように股関節を内外転する。 一側下肢全体をマットにつけ、膝伸展位で股関節を内外転する。 踵をマットから浮かして、下肢を屈伸する。 一側の踵を対側の膝に乗せ、足部と膝の間踵を滑らすように往復する。 踵をマットにつけ、踵を滑らすように両側の下肢を屈伸する。 一側下肢を屈曲しながら、対側下肢を伸展する。 一側側下肢を屈伸しながら、対側下肢を内外転する。 上記は全て「 表面が滑らかで、足の滑りやすい治療台」 「 上半身をバックレストまたは高い枕で十分持ち上げて背臥位(運動を視認するため)」 最初は最大限に視覚情報を利用して行い、運動の協調性を引き出す。 で、協調性の改善に伴い、徐々に視覚情報を減じても可能なようにすすめる。 簡単そうに感じるかもしれないが、失調症患者には難しい場合もあり、「単に動かせば良い」のではなく、「注意の集中」「正確性」を意識しつつ反復してもらう。 座位でのフレンケル体操 座位でのフレンケル体操の一例は以下などが挙げられる。 数分間しっかりと座位姿勢を保つ• セラピストの手に足部を乗せる 位置を1回ごとに変える)• 下肢を上げ、床に描いた足形の位置に足部を移動する 支持物を用いた「椅子からの起立・着座体操」 支持物を用いて「椅子から立ち上がり、再び着座する」という方法のフレンケル体操もあり、具体的には以下の通り。 立位・歩行によるフレンケル体操 歩行によるフレンケル体操の一例は以下などが挙げられる。 体重を左右に移動する(立位でのフレンケル体操)。 直線上で前後に足を踏み出す。 2本の平行線の間から足が出ないように歩く。 床に描いた足形に沿って歩く。 歩行は転倒リスクもあり、最初は平行棒を手で支えながら歩くところから始める(重要なのは運動の量ではなく質になる)。 ゆっくりした号令で歩幅を大きくゆっくり出させると、片足での支持期が長くなり、不安定になるので、最初は比較的速い号令で行う。 フレンケル体操における「難易度調整」 フレンケル体操における「難易度調整のポイント」について記載していく。 特に難易度調整は、失調症へのアプローチ全般に言われることなので、この点だけでも覚えておいて損はない。 フレンケル体操における「難易度著調整のポイント」 フレンケル体操の基本として、視覚の利用注意力の集中、運動の正確性、同一運動の反復練習があげられる。 実施する際には、つぎの点に注意しながら進めることが望ましい運動は確実に実施できるようになればつぎの段階へ移行する。 系統的順序で行う: 姿勢保持の難易度が低い姿勢より開始する。 例えば、支持基底面が広く、重心の位置が低い臥位姿勢より、座位から立位へと段階的に進めることが必要である。 1つの運動を十分に習熟してから難しい動作へ移る。 運動の複雑性(優しい動作より始める): 運動は難易度が低い単純な運動より開始し、徐々に複雑な複合運動へ進めていく。 例えば、一側肢の運動から両側肢による同じ運動、両側肢による協調的な運動へ進める。 運動の範囲と速度: 広い範囲の運動は狭い運動の範囲より優しい。 速い運動は緩徐な運動より優しい。 ゆっくりのときの号令は単調、滑らかにかける。 「いーち」「にーい」というように。 小脳性運動失調の場合は、ゆっくりとした運動は逆に困難であることが多いため運動のスピードには調整が必要である。 開眼から閉眼へ: 最初は視覚による動作の確認を行いながら進め、徐々に視覚を用いないで実施できるようにする。 「フレンケル体操=視覚による代償を活用する」と前述したが、最終段階では閉眼での体操に挑戦することになる。 最初の臥位での動作では下肢が良く見えるようにバックレストを上半身におく。 障害の軽い側より始める: 障害に左右さあがある場合は軽い方から始める。 両側同程度の障害の場合は右より始める。 動作の回数: 一つの動作約3~4回行う。 両側同程度の障害の場合は右より始める。 休息: 1つの運動が終わったら、その運動に要した時間分休む。 ダラダラと記載してきたが、フレンケル体操のコンセプトには失調症に対する難易度調整の基本が詰まっているため、これらを覚えておけば失調症のリハビリとして(フレンケル体操という名称云々は関係なく)活用出来る。 でもって、フレンケル体操も含めた失調症の難易度調整に重要な要素は以下になる。 っというか、上記の難易度調整は運動療法の基本とも言える。 例えば以下の記事でも、難易度調整について言及しているが、同じような解説をしているので合わせて参考にしてもらうと「運動療法」というもの自体の理解が深まるかもしれない。 正常可動域範囲内で運動を行う: 深部感覚のみの低下が多く、筋力は低下しない場合が多い 激しい運動で関節可動域の範囲を超える場合がある• 転倒予防: 下肢に失調があるものには十分注意する。 立位歩行訓練を平行棒外で行う際には理学療法士・作業療法士などが必ず横につく。 フレンケル体操の現在 最後に、『書籍:』より「フレンケル体操のエビデンス」に言及した部分を引用して終わりにする。 フレンケル体操について: 現在において、フレンケル訓練そのものが使われる機会は少ないが、その運動や動作訓練方法や手順などに関する厳密性、患者自身の主体的参加などは日常の運動療法の基礎として、協調性の改善を目的とする概念は十分存在している。 [星文彦:フレンケル体操の再考.理学療法18:694-699,2001][武富由雄:理学療法のルーツその継承と新たな創造のために. メディカルプレス.

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そもそもzancolli分類とは? もともとは医師が上肢機能を再建するための判断材料とするため作成されました。 リハの世界ではzancolli分類によって、大体の予後予測ができるため、機能分類での到達目標にあわせたリハを提供することになります。 表 では、覚え方 まず、グループと髄節をまず覚えます。 そこから細かくしていく手法で覚えていこうと思います。 この機能するという言い回しがくせものです。 腕橈骨筋がMMT0〜2だとC5A、MMT3〜5だとC5Bです。 次の3種類の肢位でMMT取れば分類できますね。 続いて、基本的機能筋の覚え方です。 上腕三頭筋は伸筋ですし。 C6 まず手関節の背屈が弱ければC6A、強ければC6B以上になります。 続いて、基本的機能筋の覚え方です。 以上より短・長橈側手根伸筋です。 C7 C7レベルは指の伸展が出来るグループですよね。 指が全部伸びるか伸びないかでA. Bが決まります。 続いて基本的な機能筋の覚え方です。 今回も7っぽい形にしています。 C8 C7とC8はとてもよく似ています。 C8は指が屈曲出来るグループですよね。 これも全部の指が伸ばせるか、伸ばせないかでA、Bに分けられます。 続いて基本的機能筋の覚え方です。 今回も8っぽくしてます。 C8は屈筋と伸筋が混じってて覚えにくいですよね。 以上になります! 何か間違ってたら教えてください! 最後まで見ていただき、ありがとうございました!!.

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脊髄損傷

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この記事の目次はコチラ• 脊髄損傷の概要 脊髄損傷(Spinal Cord Injury)は、交通事故などにより脊柱(脊髄)に強い外力が加わることによって発生します。 病態は脊髄実質の出血、浮腫を基盤とした挫傷と圧迫病変であり、損傷髄節以下に麻痺が出現します。 脊髄を含む中枢神経系は末梢神経と異なり、一度損傷すると再生されることはありません。 脊髄損傷の好発年齢 好発年齢は、20代と50-60代にピークがある2峰性となっており、男女差は4:1で男性に多く発生します。 20代ではスポーツやバイク事故などが多く、50代以上では脊柱管の狭窄化を起因とした転落などの事故が多いとされています。 損傷レベル別の割合では、頚髄損傷が63%に対して胸・腰髄損傷が37%、麻痺の状態では、完全麻痺が40. 7%に対して不全麻痺は59. 3%となっています。 受傷原因(順位) 順位 原因 割合 1位 交通事故 43. 脊髄ショック期は神経線維が完全に障害されていなくても、浮腫や出血などの循環障害によって完全麻痺を示すので診断が容易ではありません。 早期に完全損傷を推定する条件として、以下の項目が揃っている場合が挙げられます。 運動麻痺と知覚麻痺の高位の一致• 運動麻痺と知覚麻痺で左右差がない• 鼓腸、水様便の失禁、持続陰茎勃起、早期の褥瘡形成、麻痺域の浮腫 <脊髄ショックとは>脊髄損傷受傷直後に脊髄ショックと呼ばれる時期があり、損傷高位以下の反射の消失、弛緩性麻痺、尿閉、自律神経麻痺による徐脈、血圧低下、低体温が起こします。 この症状は数日から数か月ほど続きます。 このショック期を過ぎると弛緩性麻痺のままか、屈筋反射から痙性が出現し痙性麻痺となります。 不全麻痺の場合は随意運動が回復してくる時期となります。 損傷部位を確定するまでの期間 受傷後に完全損傷を示しても、対麻痺は3週間、四肢麻痺は6週後までは回復の可能性があります。 また、受傷直後に不完全損傷を示すケースでは、6か月後に最終的な損傷程度と高位を決定することが推奨されています。 脊髄障害高位表示法 脊髄の障害部位を記述する場合、人によって解釈が異ならないように高位表示法が用いられます。 たとえば、第6頸髄損傷(C6)とは第6頸髄節の機能は残り、第7頸髄節以下の機能が消失していることを示しています。 高位診断で留意すべきことは、頸髄神経は8対で頸椎は7個であることです。 頸椎では、椎体の上を神経根が出るのに対し、第1胸髄神経根以下はすべて椎体の下から出ていることを理解しておく必要があります。 主要髄節と機能 C1-3 ・残存筋:胸鎖乳突筋(C2-3)、僧帽筋(C2-4/副神経) ・横隔膜(C3-5)が働かないため人工呼吸器が必要 ・日常生活は全面介助、呼吸でコントロールする電動車イスは可 C4 ・残存筋:胸鎖乳突筋(C2-3)、僧帽筋(C2-4/副神経) ・動作可:頭部動作、肩甲骨挙上 ・横隔膜が働くため自力呼吸が可能 ・車椅子操作は基本介助、口や顎でのコントロールする電動車イスは可 C5 ・残存筋:三角筋(C5-6)、上腕二頭筋(C5-6)、回外筋(C5-6) ・動作可:肩外転・伸展・屈曲、肘屈曲、前腕回外 ・深部反射:上腕二頭筋出現 ・自力での移乗不能、電動車イスと標準型車イスの併用 ・寝返りや坐位は自力では不可 C6 ・残存筋:長・短撓側手根伸筋(C5-7)、円回内筋(C6-7) ・動作可:手関節背屈・撓屈、前腕回内 ・深部反射:腕橈骨筋出現 ・手関節背屈の有無は予後に関連、手指機能は不能 ・車イス操作はノブつきリムなどで一部介助から自走レベル ・移乗はトランスファーボードで自立も可、坐位でのプッシュアップが可 C7 ・残存筋:上腕三頭筋(C6-8)、撓・尺側手根屈筋(C6-8) ・動作可:肘関節伸展、手関節機能は完全可能 ・深部反射:上腕三頭筋出現 ・手指屈曲はtenodesis actionで弱く、母指機能も不完全 ・車椅子操作は自立レベル ・寝返り、起き上がり、坐位での移動が可 C8 ・残存筋:浅指屈筋(C7-T1)、深指屈筋(C8-T1)、総指伸筋(C6-8) ・動作可:手指屈曲は完全で実用的握力となる ・指の内外転、つまみ動作は不完全 ・ベッド上動作、トランスファー、身の回り動作は自立 T1 ・残存筋:短母指外転筋(C7-T1)、小指対立筋(C8-T1) ・動作可:上肢機能は完全となる T2-12 ・残存筋:肋間筋(T10-11)、腹直筋(T5-12) etc. ・下位に行くほど肋間筋、腹筋、傍脊柱筋が多く加わる L1 ・残存筋:腸腰筋(L1-3) ・動作可:腸腰筋はまだわずかに機能するのみで弱い L2 ・残存筋:腸腰筋(T12-L3)、内転筋群(L2-4) ・動作可:股屈曲はは十分、内転は弱い ・深部反射:膝蓋腱反射消失 L3 ・残存筋:内転筋群(L2-4)、大腿四頭筋(L2-4) ・動作可:股内転は十分、膝伸展は弱い可能 ・深部反射:膝蓋腱反射減弱 ・短下肢装具に松葉杖か1本杖を使っての歩行が可 ・車椅子の方が実用的である場合も多い L4 ・残存筋:大腿四頭筋(L2-4)、前脛骨筋(L4-5) ・動作可:膝伸展は十分、足関節背屈・内反が可能 ・深部反射:膝蓋腱反射出現、アキレス腱反射消失 L5 ・残存筋:中殿筋(L4-S1)、大殿筋(L4-S2)、内側膝屈筋群(L4-S1) ・動作可:股関節外転が可能、伸展は弱い(大殿筋はほぼ機能しない) ・歩行時に十分な底屈が可能であれば、装具なしでも歩行は可 S1 ・残存筋:大殿筋(L4-S2)、外側膝屈筋群(L4-S2) ・動作可:膝屈曲、足指伸展 ・深部反射:アキレス腱反射出現 ・足指屈曲は乏しい、大殿筋・下腿三頭筋の機能は不十分 損傷レベル別ADL自立度 残存機能レベル 人数 平均年齢 自立した割合(単位:%) 寝返り 起き上がり 更衣 直角移乗 横移乗 車椅子駆動 排尿動作 排便動作 自動車運転 C4 14 36. 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 C5A 10 33. 5 0 0 0 0 0 60 0 0 0 C5B 21 29. 0 24 10 19 10 0 86 5 0 0 C6A 16 23. 9 47 40 60 25 6 94 20 7 9 C6B1 15 24. 7 73 67 73 67 27 100 40 7 14 C6B2 19 27. 7 89 89 89 95 69 100 81 25 41 C6B3 24 27. 9 96 96 100 98 70 100 76 67 35 C7A 3 40. 0 100 100 100 100 100 100 100 100 67 C7B 1 47. 0 100 100 100 100 0 100 100 0 0 C8A 6 34. 2 80 83 80 83 80 100 80 80 40 C8B 13 28. 3 92 92 92 92 83 100 92 92 50 脊髄損傷の評価尺度 フランケル分類とASIA機能評価尺度 Frankel分類は歴史が長く、現在でも使用されている分類法です。 ASIA機能障害尺度と同様にA-Eの5段階に分類されますが、C,Dで意味合いが異なります。 1.Frankel分類 A 完全麻痺 損傷高位以下の運動知覚完全麻痺 B 知覚のみ 運動完全麻痺で知覚のみ軽度の残存 C 運動不全 損傷部以下の筋力は若干残存しているが実用性なし D 運動あり 損傷部以下の筋力は残存しており歩行可能(補助具あり可) E 回復 筋力及び知覚は正常。 反射異常はあっても可 2.ASIA機能障害尺度 A 完全麻痺 S4-5の知覚・運動ともに完全麻痺 B 不全麻痺 S4-5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存 C 不全麻痺 損傷部以下の筋力は残存しており主要筋群の半分以上が筋力3未満 D 不全麻痺 損傷部以下の筋力は残存しており主要筋群の半分以上が筋力3以上 E 正常 筋力及び知覚は正常。 反射異常はあっても可 ASIAの重症度スケール 上の表は、ASIA重症度スケールを実施した結果です。 よって、この患者はブラウンセカール症候群に特徴的な脊髄不全であることがわかります。 支配神経 知覚神経(デルマトーム) 脊髄障害の早期では触覚、痛覚はほぼ同レベルですが、症状固定期には痛覚に対して触覚は上位よりの代償により下降することが多々あります。 なので、レベル診断には痛覚検査が最も適しています。 痙性麻痺は頸髄損傷、胸髄損傷に多く、弛緩性麻痺は腰髄損傷に多くみられます。 脊髄レベルと反射の関係性は以下になります。 前脊髄動脈閉塞症候群• 障害レベルの弛緩性麻痺、障害レベルより下の痙性麻痺(下肢)• 障害レベル以下の温痛覚脱失• 後索を走る深部感覚は正常 脊髄後索障害• 脊髄瘻(せきずいろう)• 深部感覚の脱失(Romberg徴候陽性)• 表在感覚は正常 中心管付近の障害• 脊髄空洞症• 両側の分節性温痛覚脱失• 深部感覚は正常 ブラウン・セカール症候群• 脊髄外傷ではほとんど発生しない• 障害側の痙性麻痺と反射亢進• 障害側の損傷レベル以下の深部感覚の脱失• 障害側の損傷レベルの全知覚脱失と弛緩性麻痺• 反対側の損傷レベル以下の温痛覚脱失 時期別プログラムについて 脊髄損傷のリハビリでは、損傷レベルや本人の状態によって多種多様なアプローチが考えられるので、ここで全てを挙げることは困難です。 なので、一般的に推奨されているプログラムの流れを下記に掲載したいと思います。 安静固定期(受傷後8-12週まで) 方法 内容 運動療法 他動運動(伸張運動)、自動介助運動、自動運動 筋力強化 漸増的抵抗運動(必要に応じて) 生活指導 ADL(臥位での自助具利用など)、ポジショニング 廃用予防 肺理学療法、合併症の対策(褥瘡、呼吸など) 離床前期 方法 内容 筋力強化 漸増的抵抗運動、プッシュアップ動作 神経教育 血管運動神経調節の再教育、姿勢感覚の再教育 生活指導 自己管理の指導、教育、基本動作訓練、ADL訓練 家族指導 家族・介護者への教育指導 離床後期 方法 内容 筋力強化 残存能力強化と代償機能の確立 移動練習 車椅子、歩行 生活指導 職業訓練、住宅改修の検討、在宅復帰トレーニング リハビリテーション 関節可動域運動 脊髄損傷のリハビリテーションの目的は、限られた知覚情報、力源を有効に利用し、どのようにして効率的な日常生活動作を獲得するかがポイントになります。 また、関節可動域障害を予防し、改善はすることも重要です。 特に肩甲上腕関節、胸鎖関節、肩甲胸郭関節、肘関節、手関節、股関節、脊柱の可動性は重要であり、これらの制限は日常生活動作を著しく低下させてしまうので注意が必要です。 ポジショニング 脊髄損傷の急性期では、安静の強制と感覚障害の影響によって褥瘡を合併しやすい期間です。 そのため、ブロックマットなどを用いた除圧と定期的な体位変換が必要になります。 また、それぞれの肢位別の負担のかかりやすい部位を理解しておくことで、その部分への除圧を意識しながら調整していきます。 具体的には以下になります。 肢位 褥瘡好発部位 仰臥位 後頭部、肩甲骨部、肘頭部、仙骨部、尾骨部、踵部 腹臥位 膝蓋骨部、腸骨棘部 側臥位 大転子部 坐位 坐骨結節部、尾骨部 基本動作訓練 座位保持 脊損患者では、床上では主に長坐位が基本になります。 しかし、体幹筋群の麻痺が著明である場合、骨盤を正中位に保持することが困難となります。 そのため、両坐骨と尾骨の3点が床に接する3点支持により座位を保持します。 その場合、ハムストリングスの緊張は座位保持安定に必要となります。 座 位での移動 座位での移動は主に上肢のプッシュアップになります。 プッシュアップ動作は、以下の4相に分類することができます。 この4相のような手順はひとつの「型」として重要であり、特に第1相の確率が動作獲得には極めて重要になります。 第1相 体幹を鉛直方向へ挙上する 第2相 体幹のバランスを取りながら、動的に腰部を後上方へ引き上げる 第3相 腰部を最高に保つ 第4相 体幹のバランスを取りながら、動的に腰部を下げ、床に腰を降ろす これらの動作には体幹筋や上肢筋群の筋力、体幹や股関節の可動性が必要になります。 また、前述したようにSLRの可動性が極めて重要になります。 阻害因子とならないように、十分なストレッチが必要になります。 寝返り 上位損傷者の場合、上肢を振って慣性を利用することで寝返りを行います。 その際に、体幹回旋の可動性を確保し、肩甲骨の前方突出によって肩甲帯を丸めることにより、寝返りを効率的に行えるようにします。 過度な体幹回旋は下肢まで力が伝わらなくなる恐れもあるため、適度に獲得しておく必要があります。 起き上がり 肘の伸展筋群が麻痺している場合、上肢を使った起き上がりが困難となります。 その場合、寝返りを取り入れた起き上がりや、仰臥位から直接起き上がる方法などを指導して、患者が少ない労力で効率的に起き上がれる方法を指導していきます。 プッシュアップ 肩外旋、肘伸展、前腕回外位で手掌をつき上肢と体幹を床面と直立させた状態で、肩を支点として体重を支持します。 そのまま上肢の前傾が起こらないよう、体幹を後方へプッシュアップします。 この方法では、上肢筋力が不十分な四肢麻痺者でも、安全で効率的な動作が可能となります。 対麻痺患者に対しても、経済的な筋活動での動作を学習させるため、この方法を指導すると有効な場合が多いです。 配付資料/参考資料• 交通事故110番• 稲毛整形外科• 日本せきずい基金.

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